渚の太陽
『渚の太陽』
【材料】
パッソア30ml
パイン・ジュース30ml
ジンジャーエール
「何かおいしいカクテルを作ってください」
こう言われると、燃えちゃうんだよね!
さっぱり系、こってり系、強い酒が飲めるかどうかなどを聞いて、後はお任せみたいな感じ。
すべては、バーテンダーの腕次第。
フツーのバーテンダーは、スタンダードなカクテルをチョイスして無難に切り抜けようとする。
しかし、ココは探偵BAR。
オレは、探偵バーテンダー。
つまり、フツーじゃない。
ならば、やっぱりオリジナルで勝負でしょ! チャレンジでしょ。
独創的なアイデアでサポート方法を編み出すのと同じ。
うまくハマったときの達成感は格別なんだなあ。
しかし、この間、お店に来店した女性のお客様にこう言われてしまったのだ。
「そこにあるパッソアを30ml入れて、パイン・ジュースを30ml。 それをジンジャーエールで割ってください」
独創性を挟む余地なし。
材料、分量ともに完璧な指定。
まるで、サポートプランを持ってこられてその通りにやってくれと言われたような心境だった…。
カンタンに言うと、傷ついた。だって、そうでしょ?
任せられることにプロとしての面子があるのに。
でも、お客様ですからね。作りましたよ、オレは。
パッションフルーツ系・南国風リキュールのパッソアをパイン・ジュースと混ぜて、ジンジャーエールで割って出来上がり
ちなみに名前はあるのかと思って聞いてみた。すると、その女性は、笑顔でこう言い放った。
「そうねえ。渚の太陽っていう名前はどうかしら。キレイでしょ?」
つまり、オリジナルだったのだ!
元々パッソアが好きで、いろいろ割っておいしいカクテルを試していたところ、偶然、発見したレシピなんですと。
閉店後、同じように作って自分で飲んでみた。
と、コレがおいすぃ~ワケよぉ~! ホント、ビックリするくらいの極上カクテルなんですわ!
スッキリしていて飲みやすい。なのに、しっかり後味が残る感じ。
売れる!
オレは直感的にそう思ったね。
言うまでもなく、今では自分のオリジナルかのような顔して、お客様にオススメしております。はい。
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浮気調査などの調査、復縁工作などの工作は探偵BARまで